今後この統合を契機としてさらなる企業価値増大を目指していくために、シナジー効果を着実に実現していくとともに、グローバル規模に広がった組織を有効に運営していくためのコーポレートガバナンス体制を整備していきます。そのためにも、グループのあらゆる事業活動の基本となるべき価値観や行動指針、共通のCSR指針等の策定を取締役が中心となって取りまとめています。
住友グループの一員である当社の経営理念のルーツは「信用を重んじ」、「浮利を追わず」という「住友精神」にあります。これは「利益をあげるために法律あるいは社会通念上・倫理的に反することは決して行わない」ということ。そしてもう一つ、本業である「モノづくり」を通して社会に貢献しつつ利益を得ることを基本とすることを意味しています。持続可能な社会の実現に向けた企業の役割や社会的責任といった概念が世界的な常識となりつつある今日において、この「住友精神」は色褪せるどころか、さらなる輝きを放ちながら私たちの確かな道しるべとなっているように思います。その「精神」は必ずや世界各国の社員とも共有できるものと私は信じています。
CSRについては、全てのステークホルダーに対し「オープンでフェア」であり続けることで社会的信頼を築くという基本方針がありますが、世界各国に総数約3万6000名という従業員を擁する企業となり、この方針はますます重要性を増しています。この基本方針をベースに地域事情を反映させたグループとしての新たなCSR方針を策定していきます。
*千秋の父親が社長を務める日本板硝子のHPより